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アニメ第9話の元ネタと解説
第8話ではスぺちゃんこと
スペシャルウィークが
グラスワンダーに完敗。その後秋でのリベンジを誓いました。今回はスピカの合宿と、
エルコンドルパサーの凱旋門賞が中心に描かれます。
アニメ第9話でも、
現実の競馬をモチーフとした数々の元ネタが存在しています。ここでは第9話の流れに沿いながら、
元ネタを解説していきます!
冒頭はスペシャルウィークとエルコンドルパサーが電話をするシーン。ウマ娘専用なのか、受話器が耳まで届く長さになっています。
エルコンドルパサーはフランスにおり、世界最高峰のレースの1つ、凱旋門賞の勝利を目標としています。
日刊ウマ娘
病院前でトレーナーさんがサイレンススズカを待つシーン。読んでいるのは「日刊ウマ娘」という新聞です。
見出しにはリギルのトレーナー、おハナさんのインタビューが。
元ネタは競馬専門の新聞「日刊競馬」。ロゴが少し斜めになっているのが特徴です。日刊競馬にはレースの解説や予想、編集部のコラムなどが掲載されています。
サイレンススズカの怪我も完治し、チームスピカは合宿へ向かいます。
彼女達は2チームに別れて合宿をし、慣れ合い禁止、最終日にはチーム同士での対決があると発表されました。
ブロワイエの元ネタ
エルコンドルパサーが凱旋門賞で戦う
ブロワイエを見つけ、話しかけるシーン。ブロワイエは
「ヨーロッパ最強と言われるウマ娘」と称されています。
元ネタはモンジューという競走馬。当時の
欧州最強馬であり、凱旋門賞でエルコンドルパサーに勝ったことで競馬ファンの中では有名な馬です。
■名前の元ネタは2つの説がある
ブロワイエというウマ娘名の由来は2つの説があり、
1つはモンジューの馬主が所有していたモンジュー城がブロワイエ地区だったためこの名前になった説。
もう1つは史実でモンジューがエルコンドルパサーに勝っており、「打ち砕く」という意味を持つブロワイエを名前にした、という説があります。
■エルコンドルパサーの知名度
エルコンドルパサーは、ブロワイエに自分がファンだと思われてしまい、サインを書かれたと思っていました。
しかし実際は「私はコンドルより早く飛べる」と書かれており、敵と認識していたのが後に明らかになります。
史実のエルコンドルパサーは凱旋門賞の前に海外GIを勝っており、ブロワイエのライバルとして上々の評価を得ていました。
スズカの怪我からの復帰
合宿中、怪我は完治していると分かってはいても、
全力で走るのが怖いと話すサイレンススズカ。
実際の競馬でも、怪我からの復帰は
体力面・精神面共に難しく、筋肉を鍛えなおすことや、レースに出る闘争心を取り戻すことが必要となります。
一例として、
ナリタブライアンは1995年4月に
右股関節炎を発症。
三冠馬でありそれまでは圧倒的な強さでしたが、同年10月の復帰戦では12着。
岡部幸雄騎手は「全然、覇気がなかった」と話しています。
最終日のトライアスロン対決でも実力を出し切れないサイレンススズカと、それが気になってしまうスぺちゃん。
しかしトレーナーさんの激励を受け、二人はライバルとして互いに走り出します。
犬神家の一族ポーズ
再び走り出した2人を始め、熱が入り過ぎたウマ娘たちは曲がり道を曲がれず、森を突っ切って海へ頭からダイブ。トレーナーさんも思わず笑ってしまいました。
このポーズの元ネタは推理小説が元の映画「犬神家の一族」。劇中の連続殺人事件の中にこのポーズで殺されているシーンが存在します。
凱旋門賞の生放送
日付が変わり、いよいよエルコンドルパサーが世界最高峰のレース、凱旋門賞に挑みます。
史実は1999年凱旋門賞。エルコンドルパサーの挑戦は日本中で大きな話題となり、日本では初めて凱旋門賞の生放送が行われました。
これが意識されているのか、このレースの映像のほとんどは、よく見るとテレビ画面を意識した色調・映像になっているのが分かります。
そして凱旋門賞がスタートし、エルコンドルパサーは好スタートを切りました。
■ヒシアマゾンの苦手なスタート
エルコンドルパサーの好スタートを見て、ナリタブライアンは
「お前よりスタートうまいな」と
ヒシアマゾンに呟きます。
史実のヒシアマゾンは
スタートが大の苦手で、1996年の
エリザベス女王杯では
スタート前に暴れてゲートが破損。そのため本来使用しない予定だった一番外の枠を使いスタートしました。
タイガーヒル
凱旋門賞ではトラ柄の勝負服で、猫耳のような耳をしているウマ娘がいます。
このウマ娘はタイガーヒルという競走馬を元にしているようです。史実の凱旋門賞にも出走しており、その後は日本のジャパンカップにも出走しました。
逃げるエルコンドルパサー
普段は中団で待機しながらレースを進めるエルコンドルパサーですが、このレースでは
逃げ戦法を取りました。
シンボリルドルフはこれを見て
「日本のレースと違い、囲まれたら抜け出すのに一苦労なんだ。いい作戦だ」と話しており、史実でもエルコンドルパサーは先頭でレースを進めています。
■ゴールドシップの警告
観戦している他のメンバーがエルコンドルパサーの逃げを褒める中、
ゴールドシップだけは
「もっと離せ!最後の直線は長いぞ!」と
警告しています。
観戦メンバーの中で、ゴールドシップのみ史実馬が
凱旋門賞に出走した経験があり、それを意識したコメントになっているようです。
■「ブロワイエが来た」
先頭で直線に入り、ゴールまで100mの所まできたエルコンドルパサーですが、後ろからブロワイエが猛追してきました。
史実と同じ展開であり、観戦しているメンバーが「ブロワイエが来た!」と話していますが、これは史実の実況を再現しています。
凱旋門賞の結果
最後はブロワイエが1着でゴール。エルコンドルパサーは最後に抜かされ2着に敗れてしまいました。
レース後には二人がお互いを称え握手しています。
アニメでも史実でも3着以下を大きく引き離しており、史実では「チャンピオンが2頭いた」と現地メディアが伝えていました。
■日本調教馬が未だ勝てない凱旋門賞
史実では2018年時点で、日本調教馬が凱旋門賞で勝利したことは一度もありません。
エルコンドルパサー、ナカヤマフェスタ、オルフェーヴルの2着が最高順位。世界最高峰のレース、凱旋門賞制覇は日本競馬界の悲願となっています。
レース後、スぺちゃんがエルコンドルパサーと電話をするシーン。
最初はレースの様子を楽しそうに話していましたが、次第に悔しそうな声になっていき、最後は泣いてしまいました。
凱旋門賞の勝利が悲願であることを強く意識した描写と思われます。
アニメ第9話はここで終了となります。
アニメ第9話の感想
サイレンススズカの復帰戦に期待!
史実にないサイレンススズカの復帰が描かれ、いよいよ完全復活も近づいてきたようで、復帰戦が楽しみです!
エルコンドルパサーは残念でしたが、またブロワイエにリベンジしてもらいたいですね。あるいは誰かが彼女の仇をうつのかも?
担当ライターのベストカット
合宿の対決で森を突っ切るウマ娘たち。直前まではシリアスだったのに一瞬でギャグに切り替わり、この後に犬神家ポーズが。
要所要所で笑いあり、涙ありの1話でした。
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