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アニメ第10話の元ネタと解説
第9話ではチームスピカの合宿が行われ、フランスでは
エルコンドルパサーが
凱旋門賞に挑みましたが、
ブロワイエの前に惜しくも敗れてしまいました。
今回はスぺちゃんこと
スペシャルウィークが、休養を経て
秋の天皇賞に挑む様子が描かれます。
アニメ第10話でも、
現実の競馬をモチーフとした数々の
元ネタが存在しています。ここでは第9話の流れに沿いながら、元ネタを解説していきます!
京都大賞典
トレーニングに励み、京都大賞典に挑むスぺちゃん。「見違えるほどたくましい体」「なんか大きく感じる」と観客も期待を寄せていますが、よく見るとお腹が出ています。
このレースの元ネタは1999年の京都大賞典。スペシャルウィークは当時486kgで、同馬としては過去最高の馬体重でした。
スぺちゃんはなんと
7着の大敗、そしてスぺちゃんをマークしていた
テイエムオペラオーも
3着。
史実のスペシャルウィークの全17レースのうち、4着以下だったのは
このレースのみです。
テイエムオペラオーはこの年の後半は2着、3着といった惜しいレースが続きましたが、翌年には
8戦全勝という圧倒的な強さを見せました。
エルコンドルパサーの現役続行
凱旋門賞で負けたエルコンドルパサーが帰国したシーン。彼女は「次は1着取れるよう、早速トレーニングです!」と意欲を見せます。
一見すると自然な流れなのですが、実はアニメオリジナルの展開。史実では凱旋門賞で全力を出し切ったという馬主、調教師の意向があり、そのまま引退しています。
スぺちゃんの休養
京都大賞典の敗因がトレーニングのしすぎと考えたトレーナーさんは、チームスピカの全員に休養するよう命じます。
スぺちゃんはお母ちゃんのいる実家へ一度帰ることに。競馬で馬を牧場に戻すのを放牧といいますが、史実ではこのタイミングでの放牧はしていません。
スぺちゃんの実家の元ネタは北海道の日高大洋牧場です。また駅の元ネタは北海道仁木町にある銀山駅。アニメOPの元ネタでも紹介しています。
スぺちゃんは絶対休養と言われ、走るのを禁止されますが、史実では真逆。体重を減らすため、ハードトレーニングが行われていたようです。
メジロ家そろい踏み
メジロマックイーンは同じく休暇日であった
メジロライアン、
メジロドーベルと共に食事を楽しみます。
史実ではメジロマックイーンとメジロライアンが同期で、他のメジロと名のついた馬と共に
「メジロ87年組」と呼ばれていました。
そしてメジロライアンの
息子がメジロドーベルです。
■「おばあ様」って誰?
会話の中で「おばあ様に報告したら許しませんわよ!」と話すメジロマックイーン。
彼女の公式でのキャラ紹介に「母と祖母が獲得した天皇賞で3世代勝利を目指している」とあり、史実では祖父ですが、天皇賞を勝利したメジロアサマが祖母(おばあ様)と考えられます。
ただし、メジロ牧場の会長で「メジロのおばあちゃん」と呼ばれた北野ミヤ氏を指しているという説も存在します。
ビワハヤヒデとナリタブライアン
買い物中の
ウォッカと
ダイワスカーレットが見かけたのは、
ビワハヤヒデと
ナリタブライアン。
ナリタブライアンがビワハヤヒデの事を
「姉貴」と呼んでおり、いつか共に走る日の事を考えておきたいと話しています。
史実では母が同じで
兄弟の関係。2頭は同時期に大活躍し、
兄弟対決が楽しみとされましたが、対決を前にしてビワハヤヒデが故障し
引退。兄弟対決は幻のまま終わってしまいました。
堅苦しいことから、会話の中で頭でっかちと言われてしまうビワハヤヒデ。「誰の頭がでっかいって!」と反応します。
史実のビワハヤヒデは顔が大きいことが特徴。1993年の神戸新聞杯では、アナウンサーであった杉本清氏が「これには驚きました。何に驚いたって、デカい顔にです」とのコメントを残しています。
サイレンススズカの復帰レース
怪我からの復帰を目指していた
サイレンススズカですが、ついに復帰レースが決定。
復帰レースは
ジャパンカップ前日のオープン特別。日時から元となるレースは
東京競馬場で行われる
キャピタルステークスと思われます。
スピカメンバーのレース
スぺちゃんより一足早く休養を終えたスピカのメンバーは絶好調で、レースで勝利していきます。
このシーンで勝利している5人全てに元ネタとなったレースが存在しています。ゼッケンの番号、色から推察が可能です。
トウカイテイオー |
1990年の3歳新馬戦 |
ウォッカ |
2007年のエルフィンステークス |
ダイワスカーレット |
2006年の中京2歳ステークス |
メジロマックイーン |
1990年の4歳新馬戦 |
ゴールドシップ |
2011年のコスモス賞 |
メジロマックイーンのレースでは地面が砂のような色をしていますが、これは元ネタの4歳新馬が芝ではなくダート戦のためと考えられます。
秋の天皇賞、スぺちゃんの人気
スぺちゃんの休養も明け、いよいよ秋の天皇賞が始まります。元ネタとなるレースは1999年の天皇賞(秋)。
解説がスぺちゃんに対し「前回は7着の大敗ですから、人気を落としています」とコメントしています。
史実のレースでスペシャルウィークは4番人気であり、全出走レースの中で唯一の3番人気以下でした。
■ゲートが苦手なセイウンスカイ
レース直前、
セイウンスカイがゲート入りをかなり嫌がる場面。共に走る
キングヘイローにも注意されています。
これは史実のレースを再現しており、セイウンスカイは
5分近くゲートに入るのを拒否。目隠しや鞭を入れてもゲートに入らず、観客からどよめきの声が上がりました。
セイウンスカイの作戦
セイウンスカイは第5話の日本ダービーでは前から2番手にいましたが、今回は中団でレースを進めています。
この作戦は史実通りです。史実では天皇賞の前のレースで戦法を逃げから差しに変えており、それで勝利したため天皇賞でも差し戦法を取っています。
スペシャルウィークの作戦
次々と他のウマ娘がスパートする中、スぺちゃんは直線でもまだ後方。みんなが前にいて走りずらいと話しています。
史実でも最後の直線では一番外側からスパートをかけていきました。
スパートすると一気に他のウマ娘達を抜いていき、先頭にいた
キンイロリョテイを捉えます。
■サイレンススズカの後押し
レースの終盤、別の場所で練習をしているサイレンススズカが、スぺちゃんと共に走り後押ししているかのような描写が入ります。
史実では前年の天皇賞でサイレンススズカに乗っていた武豊騎手が、スペシャルウィークに騎乗していました。
そして見事勝利し、レース後に「まるでサイレンススズカが後押しをしてくれたようでした」と話したことを意識していると思われます。
秋の天皇賞の結果
最後はスぺちゃんが突き放して1着でゴール!2着はキンイロリョテイ。史実ではクビ差でギリギリの勝利となっています。
実況が「新たなレコードを樹立!」と話しており、史実でもコースレコードを更新しての勝利でした。
史実ではキンイロリョテイの元ネタ馬であるステイゴールドが2着、セイウンスカイは5着、キングヘイローは7着です。
■めげないキングヘイロー
負けたキングヘイローですが、ライバルが強いほど自分も強くなると前向きな様子。
史実ではGIで苦戦しなかなか勝てませんでしたが、それでも出走を繰り返し11度目のGI出走となった2000年の高松宮記念で勝利。
JRA(日本競馬協会)が作成した、2012年の高松宮記念のCM内では「不屈の塊」と紹介されています。
アニメ第10話の元ネタは以上となります。
アニメ第10話の感想
スぺちゃん復活!次はいよいよスズカの番
大敗から立ち直り、復活を果たしたスぺちゃん。史実ではこのあとジャパンカップ、有馬記念に出走。アニメではどうなるでしょうか。
そして次回はいよいよサイレンススズカの復帰戦が描かれるようです。史実にない彼女の復帰戦、どのような形でもゴールまで無事で走ってほしいですね。
担当ライターのベストカット
天皇賞後の力を出し切ったスぺちゃんのシーン。よく頑張ったねと褒めてあげたくなります。
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